リッチインターネットクライアントを実現する言語curl

今日初めて知ったのですが、リッチインターネットクライアントを実現するcurl(カール)という言語があるらしいです。言語としての形になったのは1998年のこと。MITにあるCurl Corporationという企業から生まれたらしく、Tim-Barners-Lee氏も開発に携わったらしいです。安藤幸央氏のコラム(2002年ですが)によると、命名の由来はcurl(カール)という名前の由来はプログラムソース中に多く使われる括弧「{}」のことをcurly brackets(カールした括弧)と呼ぶことに由来している。だとか。


私の考えとしては、流行らせるのは相当難しいと思います。例えW3Cが標準化したとしても難しいでしょう。なぜならRIA(リッチインターネットアプリケーション)の構築にはデザインの際にブラウザごとに差異を少なくすることが重要だからです。各ブラウザやOSごとに出力に関する制約が異なったりしたらデザインにかかるコストは何倍にも膨れ上がります。DHTMLに限界がある理由のひとつがまさにこれです。「標準化」→「各ブラウザベンダによる実装」という形では同じ轍を踏むことになると思います。


MacromediaFlashがRIAとして最も有力視されているのは、普及率や表現力だけではなく、デザインにおけるブラウザ非依存性が高いという要素が大きいです。同一の会社が各ブラウザ向けにプラグインを無償配布し、各ブラウザ間の差異をできるだけ吸収するというアプローチを取らないとなかなかこういうことは出来ません。FlashはPCの全ブラウザの90%(公式サイトからの情報なので多少誇張はあると思いますが)にインストールされているという話なのでシェアも知名度も申し分無しです。


もちろんFlashはバイナリなので、Flash内のページがリンクに引っかからないなどまだまだ致命的な問題はあるのですが。にしても、ActionScript2.0の強力さとオーサリングツールのメジャー度、そして新たに登場したサーバサイドFlashジェネレータであるFlexと、マクロメディアの戦略にはあまり隙が無いように思えます。