「はてな」問題について

はてなダイアリー」の運営側による「プライバシポリシーの改訂」「利用規約の改訂」「はてな住民への住所登録の要請」に関して、当方も困惑しています。


昨日の通知によると、住所登録を1月末までに行わないと、2月1日より「はてなダイアリーの編集機能」が使えなくなるとのこと。2日のメールでは「12月末までに登録しないと1月1日からはてなダイアリーの編集が出来なくなる」とあったのですが、どうやら反発もあって1ヶ月延長という措置をとった模様です。現状については、はてなダイアリー日記を参考にしてください。


今回の件を自分の中でまとめてみると

  • 11月2日に来たメールの、「住所登録要請」及び「はてな利用規約改訂版の公布」という内容がまさしく寝耳に水。しかも利用規約はメールが来た日に「公布」で、発効が11月15日という早さ。(現在は12月1日に延長したようですが)
  • そのメールにおいて「住所登録キャンペーン」という「登録が任意である」とも受け取れる表現を使っている。(最初、住所登録が義務なのだとは気づきませんでした)
  • しかも「登録者から150人を選んでハガキを送付するのでそれを返送してもらい」「ハガキを返送した人には、はてなのポイントをプレゼント。返送しない人は利用が停止」といった、どうもユーザを舐めているといった印象の内容が。
  • なぜ住所登録に踏み切ったのかについての詳しい説明はほとんどなし。
  • 11月4日に来た「スケジュールの延期」に関するのメールの、「プライバシポリシー」と「利用規約」の改訂及び発効の延長を宣言しつつ、住所登録を要請するという手筈の杜撰さ。


ここらへんの対応がどうも気に入らないです。


住所を登録することを義務化するということ自体は、それが「はてな」の方針であるのならば責められることでは無いと思います。ただ、一連の後手後手の対応を見るに、ユーザ側の住所登録のメリットが見えずデメリットが強調されて見えてしまっています。私としては身元を明らかにすることに関してやましいところは特に無いのですが、「この人たちに住所を通知して本当に安全なのだろうか」ということに関して躊躇してしまいます。むしろ「何か怪しい」と勘ぐってしまっているかも。


こういうシステムを良い方向に変化させたかったら、いきなり舵を切るのではなく、もっと時間をかけて議論をしてユーザの支持を得つつ、望ましい方向へ誘導してゆくことが必要だと思います。いわゆる「チェンジ・マネジメント」ってやつです。なのに「プライバシポリシーの改訂」「利用規約の改訂」「住所登録を要請」といったそれぞれ論議に値することを、どうしてここまで焦って強行可決させようとするのかが今ひとつ理解できません。少なくとも、「プライバシポリシー」が議論の段階なのにどうして「個人情報は守られます」と言えるのでしょう。


ツールとして「はてな」は使いやすいと思っているし愛着もあるので忍びないのですが、このまま変な方向に向かうのであればMovableTypeに戻るかもしれません。自分用のドメインも取ってあるので移行はさほど大変ではないですし。ただ今月は普通に「はてな」で日記を更新したいとは考えています。


今後の動向を(運営側に対して意見しつつも)見守ってゆきたいと思います。

(参考)