なぜか「仕事がうまくいく人」の習慣



「時間が足りない」ということを思う人は多いと思います。もちろん私もその一人。この本は、どうして「時間が足りないという状況になってしまうのか」「それを解決するには、何を心がけるべきなのか」ということに言及した本です。

著者はケリー・グリーソンという人で、この人は過去15年に渡って作業効率の良いビジネスマンを観察した結果を「Personal Efficiency Program(PEP)」という手法にまとめあげたということです。


そのPEPのアイディアの柱になっているのは「すぐにやる」こと。
問題を先延ばしにせず、問題を認識した瞬間に解決にとりかかること。これが全てだそうです。


仕事を整理するときのアイディアとして「デスク整理」というものが紹介されています。まず、自分の中の問題を「未処理トレー」「保留トレー」「処理済みトレー」に分類します。「未処理トレー」にあるものは手を触れた(認識した)瞬間に解決にとりかからねばなりません。「保留トレー」にあるものは、処理をしても終えられなかったもの、保留事項にしてあるものを置きます(メアリーは月曜まで休暇なのでそれまでは電話を掛けても返事を得られないなど)。先延ばしにしたものを入れておく場所にしては絶対にダメだそうです。「処理済みトレー」には問題を解決したものを入れておく。この3つのトレーを「すぐやる」原則に従って流すことで仕事の効率は格段に上がるとか。


仕事の先延ばしをするのが人間は得意らしく(誰もが実感していることだとは思いますが)、そのような癖を無くす鉄則も挙げられています。

  1. 書類を読むのは1度で済ませる
  2. 重要で無い仕事を先に終わらせる
  3. 問題は小さいうちに解決する
  4. 仕事の邪魔となる業務を真っ先に処理する
  5. やり残したことを片付ける
  6. 過去ではなく未来を目指して仕事を始める
  7. 「時間がかかるから」を言い訳にしない
  8. 先延ばしから解放されれば、もっと元気になる。


2001年に書かれた本で、コンピュータを使ったデータ整理などについて有益な情報は書いておらず、正直全体的に内容が薄い本ではありますが、「すぐにやる」ことの大切さを思い出したい場合、もしくは誰かに「すぐにやる」習慣を身につけさせたいときに、参考になる本かもしれません。


さて、すぐに課題にとりかからないと:P