3D 半球型ディスプレイ Spatial 3D

actuality-systems.comにて、3Dを表現できる球形のディスプレイが発売されているようです。3Dオブジェクトを3Dオブジェクトのまま空間に表現できるという代物です。


WhitePaperを読むと、容器の中で半円状の透明プレートと鏡が高速回転しており、下からプロジェクタでそのプレートに2Dイメージを連続して投影することで3Dを表現しています。日立のアレと基本構造は似ていますね。当然ですが、オブジェクトには直接手を触れることできません。


2Dイメージとしての解像度は768x768。198枚分のそれらのイメージを利用して3Dオブジェクトを再現し、1億ボクセル(ピクセルの3D版)が表現可能だそうです。


きちんとこのディスプレイを利用するためのSDKも提供されています。(デバイスを売るだけじゃなく開発者向けのツールキットのAPIのドキュメントを整備しているところ、日本のメーカも見習ってほしいな:P)


このデバイスにはタッチセンサがついているわけではなく、基本的に映像を出力するためのデバイスです。そのためオブジェクトを外部から操作するにはPCのデバイスを使う必要があるのですが、UIST2004でこのデバイス+カメラ認識を使ってジェスチャで3Dオブジェクトを操作しようという研究が発表されていました(トロント大学の研究。Best Paperを取った模様)。



個人的な感想としては、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)を利用しないで3Dを表現できるのが強力なのですが、直接触って操作できないのが惜しいかな。ですけど、地図を見るとか家具を配置するとかゲームとか、面白い使い方もありそう。


ちなみにこのデバイス、サイトには価格が見当たらなかったのですが、ググってみたら$40000前後であるとのこと。