「量産型」の論文にみる、モジュール化された知識

とあるワークショップ用に英語で5枚の論文を執筆したのですが、やはりあまり英語の表現がこなれていないし、全体的に構成が分かりづらいと先輩から問題点を指摘していただきました。

私は英語の文を書くときに、フレーズをGoogle検索してその表現がホントに英語圏の人が使っているのかをチェックしているのですが、200件前後しか引っかからない表現を使ってしまうことが多いです。私の先生やS先生の論文を同様にGoogleチェックしてみるとコンスタントに10000件くらいひっかかるので、伝わる英語が書けているかいないかに関しては雲泥の差があるなあとつくづく思いました。書くスピードも違いますし。書きたいことをきちんとページ数に収めているのもすごい。しかも内容に穴があまり無い(論文において、つっこまれそうな箇所は先に問題点として明記しておくことは重要)。どうやったらこんな風に書けるのか、不思議でなりませんでした。


そのことを先輩に聞いてみたら、「やっぱり普段から書いてる量が違うし、先生たちは論文を書くときに論文のフレームワークを持ってるから」ということだそうです。どうやら論文を書く前から、構成レベル(章立てや論理展開)、表現レベル(言い回しや図表)に関してTipsを貯めてモジュール化しており、論文を書くときにはそれを「組み合わせる」ような方法で論文を作成しているようなのです。私は今回の場合、1行1行「どういう表現がいいか」と試行錯誤しながら作ったため、文法がおかしくなってしまったり、逆に言葉の使い方に一貫性が無くなってしまったり、章と章の間のつながりが不透明になってしまったりしたものでした。


もちろん、先生たちのやり方は、普段から(英語でフォーマルな)文章を書いているからこそ出来るのでしょうね。英語表現や研究や技術に関して、私もモジュール化されたTipsを蓄積していきたいものです。