AjaxかFlashか、それが問題だ

WebのリッチクライアントといえばGoogle MapsでおなじみのAjaxと、デザイナーの圧倒的支持を受けるFlash。これらの技術が次世代のWebに向けてどのように使われて行くのか、私はひそかに注目をしてます。


AjaxとはJavaScriptXMLHttpRequestを使ってサーバと非同期通信を行うことで、スムーズな画面遷移を行う技術。画面表示にはHTMLを使用するので、既存のWebサイトのHTMLリソースを生かしやすいのが利点ではないかと思います(そろそろAjax対応のBlogやSNSが出るのではないかと予想しています)。最近では、JavaベースのAjaxプレゼンテーション開発環境も増えてきたみたいですし。ただし、動画や音声を組み合わせたWebページを作るのは、かなり難しいところです。あと、やはり表示デザインがブラウザ依存になりがちなのが痛いですね。


Flashはブラウザに組み込まれたFlashPlayer上でムービーを再生する、という趣旨なので動画音声はもってこい。最近は、Webページをプレゼンテーションを組み合わせるコンセプトを前に押し出してきていますね。EIGHT THE PROJECT(要FlashPlayer8)なんかは、ややNHK教育テレビみたいでちょっと恥ずかしいのですが:P。タイムラインベースで開発するMacromedia Flash 8と、スクリプトベースで開発するFlex2.0の住み分けもはっきりしてきましたし、ActionScriptを3.0にバージョンアップさせたのも評価できます。開発経験から言うと、Flashで作ったコンポーネントFlex上でスムーズに利用できるか否かが、Flexの生死を分ける鍵となると思います。Flashに関しましては、AdobeMacromediaを買収したことでFlashとPDFとの融合が進むので「印刷の不具合」「フォントの荒さ」などに関しても、今後改善がなされていくものと思います。


こう見ると、AjaxはあくまでWebのユーザビリティ向上が目的であり、Flashは次世代Web広告ツールの方向を目指しているように思われます。正直、ユーザビリティの観点からすると、FlashはHTMLに全然かなわないですからね。逆にHTMLはマルチメディアの扱いでは、Flashには遠く及びません。いい意味で住み分けが出来て行くのではないかと思います。


また半年したら、トレンドがガラリと変わってしまっているかもしれませんが、とりあえずいまのところはこんな感想です:)